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【レビュー】「セキレイ」を全巻読んだので感想でも。バトル&ラブコメの名作にふさわしい内容

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108羽(人ではない)のセキレイという特殊な能力を持った女の子たちがマスターでありパートナーとなる葦牙(あしかび)とともにバトルロワイヤル形式のゲームを戦い抜くという内容です。

主人公となる葦牙は大学受験浪人中の佐橋皆人、メインヒロインにあたるセキレイは表紙の女の子である結(むすび)です。

結がメインヒロインではあるのですが、皆人は最終的に6人のセキレイを抱えることになるので、それぞれがメインヒロインという感じでしょうか。みんな個性豊かで可愛いです。

結は明るく素直で優しいメインヒロインらしい可愛い女の子ですが、少し尊大でありながらも仲間思いで皆人にデレデレな月海(つきうみ)も非常に人気があります。

敵方の方にも魅力的なセキレイが数多くいるので、お気に入りの子は結構見つけやすいのではないかと思います。

絵柄は可愛いですし、ほのぼのラブコメの割合は大きいのですが、バトルに関してはかなりシビアなものとなっており、セキレイが機能停止(仮死状態?)になるまで戦います。

機能停止したセキレイと葦牙は引き離されてしまうので、それを打開するべく葦牙によりさまざまな選択肢を取りながら生き残りを図っています。

積極的に戦うものもいれば、のらりくらりとやり過ごすもの、このバトルロワイヤル自体から逃げようとするものとそれぞれに考えがあって面白いです。また、それぞれの葦牙やセキレイとのエピソードも丁寧に描かれているのでそれぞれに魅力があります。

個人的に印象に残ったエピソードはセキレイである鈿女(うずめ)が病弱な葦牙である千穂の治療費と設備の維持のために不本意ながら他勢力の手駒になりながらも奔走し、機能停止に至るまでの経緯でしょうか。

涙なしには語れないほどの内容で、久々に読み返してもウルッときてしまいます。

そして結とライバル関係にあるセキレイ鴉羽(からすば)の陰と陽とも言うべき心や生き様のコントラストも非常に興味深いものがありました。

基本的にセキレイは葦牙に対して恋愛感情と同等の思いを抱くのですが鴉羽にはそれがなく否定的です。

結は「愛がセキレイを強くする」という考えであることに対し、鴉羽は葦牙にすら絶対に心を開かず、最後まで全てを拒絶しながら結と戦い、機能停止となりました。

彼女だけはエピローグでも目覚めることはなく意思を貫いています。

いくつかの解決すべき点が残りながらも最終的にはハッピーエンドで幕引きとなり、皆人は6人のセキレイと共に変わらない生活を送ることを選んでいます。

エピローグには5話分のボリュームを取っているので丁寧に物語を閉じていく所に作品に対する愛情を感じてしまいます。

ただ、個人的にわがままを言うのであれば、エピローグに入ってからは結の登場が最終話の最後のシーンだけなので、もう少しだけ結と皆人の今後を見てみたいな、と。

連載当初から追ってきましたが、それに相応しい、セキレイらしい終わり方で最後まで読んで本当に良かったなと思わせてくれた作品でした。



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