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【ゲーセンネタ】クレーンゲーム専門店に勤めていた頃を思い出したので、ちょっと語ってみる

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UFO キャッチャー

皆様お疲れ様です。AZU(@AZU0000)です。

もう10年以上前の話になるのですが、当時の私はゲームセンターの店員をやっていたことが多く、4つほどの会社を転々としていた時期がありました。

先日仕事の都合で4年ぶりぐらいに店の前を通ってみると、いつの間にか某有名な100円均一のショップに変わってしまっていました。

まあ、潰れてしまったということなのですが、この店は勤めた店の中でも小さな会社で、唯一の「クレーンゲーム専門店」だったのです。

ゲームセンター事業そのものが厳しい中、クレーンゲーム専門店なんて余計にお先真っ暗なわけで、話を聞くと2014年頃に静かに閉店したらしいです。

これで私の勤めてきた店舗は全て全滅したということで、今回は3店舗目の「クレーンゲーム専門店」について少し書いてみたいと思います。

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クレーンゲーム専門店の有利な点

初期投資が比較的安価である

ある程度ゲームセンターの詳しい人であれば分かるかとは思いますが、ゲームセンターにはクレーンゲーム以外にも大きく分けて「ビデオゲーム」や「メダルゲーム」などがあります。

特に「ビデオゲーム」は移り変わりが激しいにも関わらず、基板の価格は1台20万円代後半~となっており、4人対戦のセッティングをするとなると、「(筐体+基板)×4台分」が必要となり、店の一角に置くものだけでも200万円弱と結構な投資になってしまいます。

また、最近のビデオゲームはネット接続が必要な物も多いので、そのあたりにも先行投資が必要となり、たとえ中古でコストを抑えたとしても基本的には高くついてしまうものとなっています。

メダルゲームも同じく、ある程度の種類が必要であり、大規模なものとなると新品でウン百万するものも珍しくありません。

ですが、クレーンゲームをメインとするのであれば、中古の旧型UFOキャッチャーだと今では相当安くなっているのではないかと。

ある程度新しい機種のものを揃えたとしても平均15万円ほどで手に入ると思います。そこに「スウィートランド」や「UFOあらかると」、「カリーノ」と言った機種を織り交ぜれば立派な「クレーンゲーム専門店」です。

あとはポップと景品をきちんと配置すればいつでも店舗運営が可能です。

「客の投入金額-景品の仕入れ=利益」と言う単純明快さ

利益に関しても基本的には「ゲーム機に投入された金額-景品の仕入れ値」となります。

もちろん店舗の家賃や電気代、通信費、人件費などの当たり前の経費のことは考えなければいけませんが、総合的な店舗に比べたらグッと絞られます。

スタッフの教育が比較的楽である

そしてスタッフの教育についても単純化され、メインの業務は「クレーンゲームの接客」となります。

この「接客」がクレーンゲーム専門店においてもっとも重要な要素となるので、これだけをきっちりと教えれば短期間で即戦力のスタッフに育てることができます。

メンテナンス面においても総合的な店舗であれば、様々な機種の知識が必要になってくるので、ベテランスタッフが非常に大事な戦力になりますが、クレーンゲームのみであれば、そこまで幅広い知識は必要ありません。

アルバイトじゃなくとも、その時間に勤務している社員だけが覚えている程度でも店は問題なく回ります。

なのでアルバイトのスタッフが覚える事といえば「簡単な清掃と景品補充」と「接客」の2つとなります。

バージョンアップなどが不要

バージョンアップ等に関しても、クレーンゲームには無縁の話です。ブースを新しくしたいのであれば、景品とポップを入れ替えればいいだけなので、機会が苦手なスタッフでも覚えてしまえばどうということはない作業です。

こう考えるとクレーンゲーム専門店というのは実に効率的に考えられた営業形態であるなと思わされます。

プリクラなんて結構なバージョンアップがあり、ソフトのインストールからポップの交換などでかなりの手間が掛かった事を思い出します。

ビデオゲームに関しては…もうね、モノによっては恐ろしいほどの手間がかかるんですよ…

クレーンゲーム専門店の不利な点

メリットもあればデメリットもあるということでここでは不利な点を…

目新しさは皆無なのでとにかく景品自体の魅力にかかっている

そうです。ゲームの内容自体は店舗内の全てがほぼ同じ「クレーンゲームのみ」となっているので、良い意味で言えば「誰にでも分かりやすい」、悪い意味で言えば「ひたすら単調な作業のみ」と言うことになります。

クレーンゲームしかないのでやることはどれも同じ、景品自体に魅力がなければ基本的にお金を入れてくれる確率はグッと減ってしまいます。

また、人気の景品というのはもちろんそれだけ需要があるので、いかに仕入れをバッチリこなすかという点にもかかってきます。

しかもある程度安定した人気を得ることができる商材を絶えず提供し続けることが必要になってきます。

客層も考え、一般的なものにするのか、それともオタク系に寄ったものにするのか…ここまでくるとゲームセンターというよりは一般的な小売店とあまり変わらない気がします。

「接客」が必須。利益率を下げないためにもとにかく接客接客!!

「接客」に関してもそうなのですが、基本的にはプレイ中の客にベッタリとマークすることになります。

後述しますが、これをしないとクレーンゲーム専門店は運営が成り立ちません。確実に利益を得るだけではなく、客にも「必要以上の損をさせない」ことがリピーターになってもらうために必要不可欠なのです。

客単価の高い常連が必要な上、手間もかかる

そして単価の高い「常連客」の獲得が必要です。経験上どちらの店舗にもいた私ですが、クレーンゲーム専門店にとって常連客の落とすお金は売り上げの相当な割合を占めているのは確かです。単価の高い常連客の人数が運営のカギを握っています。

ただ、この常連客に関しても、総合的なゲームセンターと違い、接客の時間をかなり取られてしまいます。

総合的なゲームセンターの常連客の場合は、別にクレーンゲームだけではなく、ビデオゲームやメダルゲームの場合もあり、接客が必要な事といえば「コインが詰まった、流れた」や「ゲーム機自体のエラー」程度のことがほとんどです。

なのでいちいち「この人は○○円使った」などと考える必要はなく、来店時と退店時のあいさつ程度で済んでしまいます。

この場合の常連というのは「手のかからない常連」であり、快適な環境さえ維持していれば、あとは基本的に放置でお金を落としていってくれます。

ですがクレーンゲーム専門店だとそうはいきません。

クレーンゲームしかないので飽きられたら終わり。他に振れない

当たり前ですが専門店なのでクレーンゲームしかありません。

なので「連れがクレーンゲームをやっている間にビデオゲームで時間をつぶす」と言うことも当然できません。

一緒にやるか近くでぼんやり眺めるか…飽きてしまった人にとってはものすごく無駄な時間ですよね。

また、クレーンゲームに飽きてしまった客の次の行動は「店を出る」と直結するので基本的な客の滞在時間も短くなり、店内に客のいない時間が長くなってしまうことも珍しくありません。

総合的な大型店舗にはどうしても勝てない

やはり多様性のある大型の総合的な店舗には絶対に勝てません。近所にでもあれば負けるのはクレーンゲーム専門店の方です。

もちろんそれでも景品のリサーチをしっかりこなして競合店舗にはない品揃えにすれば、クレーンゲームに関しては何とか分を得ることはできなくもないのですが、本当の意味で勝つには「少しグレーな景品」なども扱う必要があります。

その「グレーな景品」というのは後述しますが、なんちゃってクリエーターの私としましても、あまり褒められたものではないかと思うのです。

ここからはいくつかのポイントを書いていきます。

もうこういった情報自体は広く一般化されているのですが、お時間があれば続きも読んで頂ければ幸いです。

基本的に店側が必ず儲かるようになっています

こんなものは当たり前ですよね。慈善事業じゃないのできちんとお金を儲けないと一瞬で潰れてしまいます。

ただ、クレーンゲーム専門店はその「儲け方」が非常に重要になっています。

店側が一方的に儲かるのは原則としてアウトです。見せかけだけでも店と客の関係が「Win-Win」でなければいけません。

分かりやすくいえば、「3000円を使った客に何も景品を持たせない状態で外に出さない」といった感じでしょうか。

とにかく使ったお金に対して何か景品を持たせるような形にするのです。

このへんに関してはスタッフの経験や話術、テクニックがモノをいいます。

私は結構露骨でしたが特に揉めたりはなかったです。

どちらかと言えば技術班だったので接客は仕事の4割ほどだったのもあったのですが…

基本的なペイアウト率は30%

ペイアウト率というのは投資的な意味合いでいえば「投資した金額に対して、利益が出た際にどれくらい戻ってくるのか」といったものですが、クレーンゲームでは基準として「30%」という数字があります。

上記の場合、1000円を使ったとすれば300円が手元に戻ってくるということです。

さらに説明すれば、ゲームセンターの景品は基本の仕入額が「800円」となっています。

なので、その景品を手に入れるために必要な金額は「2400円」となるのです。

「おいおいこんなんインチキやん」とは思うなかれ。

800円というのはあくまで仕入れの価格です。800円で仕入れたものを800円で提供してたら商売になりません。

あくまで「クレーンゲームという遊技機をプレイするためにお金を使っていただく」というのが本来の解釈です。

これがクレーンゲームの景品の卸値で、30%のペイアウト率であれば運営自体は上手くいくという指標でもあるのです。

逆に言えば、店員が絶えず接客をしている店であれば2400円あたりで景品を取れる方向に持っていってくれる場合がほとんどです。

そうじゃない場合はがめついか、その景品自体に人気があり、希少価値が高い可能性があります。

クレーンゲーム専門店に行く場合はこの「30%」という数字を頭にいれておくことです。

景品の価格は800円まで

これもよく聞く言葉ですが、景品の価格は原則として800円です。色々な解釈の仕方があるらしいですが、市販価格で800円を超えるものは景品として扱えません。

この辺りにも色々と抜け道があるのですが、警察のお世話になりたくなければきちんと守るのが大事です。

一人だけでお店をやるのであれば自己責任ですが、スタッフを雇うのであれば、悪い意味での危ない橋は渡らないに限ります。

セガやバンプレストといった大手の景品を取り扱う業者であれば問題は全くないので、信頼できる業者から仕入れましょう。

あと、景品専用のものでなくとも、800円以内であれば市販の商品も扱っていいみたいです。

だから「うまい棒20本入り」な景品も結構多いでしょ?

グレー&ブラックな景品

大型店舗と差をつけるために独自の景品を仕入れるとなると…グレーであったり、モロにブラックな商材を仕入れてしまうところもあったりします。

このへんの商材は下手をすれば本当に警察のお世話になってしまう事もあるので、もし見かけても、その景品を手に入れるためにゲームをしないようにしてください。

と言うことで2つほど例を挙げてみます。

著作権などのライセンスをクリアしていないもの

分かりやすくいえば「ニセモノ」です。正式に権利を保有している組織や企業の認可を受けずに作られたものを指します。

DCブランドや人気アイドル、アニメキャラなどの携帯ストラップ、オイルライター、タオル、キーホルダーなど…見かけることは結構多いのではないでしょうか。

また、商品自体の色の発色も悪く、いかにもニセモノといったものを扱うお店も少なくありません。

ヘタしたらイラストレーターさんがファンアートのつもりで描いてSNSで公開したイラストを無許可で商品化しているものもあったりします。

私の勤めていたところではこういったものは扱っていませんでしたが、実はかなり悪質なものです。

800円を大きく超えた景品

時々見かけませんか?クレーンゲームの景品にどう考えてもウン万円ほどのゲーム機やおもちゃなどが置いてあるお店…あれは紛れもなくアウトです。

800円どころか下手をすれば5万円とかの景品ですからね。

私のいたお店はこのケースの景品が多かったと思います。

他にも子供向けのおもちゃを景品としたブースもあったり(平均3000円くらい)

某有名なカシオの腕時計メインのブースもありましたね…

店の入口付近には800円の正規の景品を置いているのですが、奥に行くと…別に中間点あたりにもゲーム機置いてましたけどね。

私がこういったお店を辞めようと思った原因の9割なので、やっぱりこの辺はきちんとした方がいいです。

仮にも株式会社を名乗って商売するのであれば、最低限の法律は守りましょうよ、と。

当時は当然言えなかったことですが、10年以上の月日が経ったことと、お店自体がもう無いので…ね?

じゃあクレーンゲーム専門店ってもう無理なん?

ぶっちゃけ無理だと思います。危ない橋を渡ってビクビクと運営するのであれば無理ではないかもしれませんが、とてもオススメできたものじゃありません。

そもそもゲームセンターという業種自体がこれだけ凋落している中で専門店って…一流の経営手腕でもなければ軌道に乗せるのは困難極まりないです。

やはり何らかの形で複合させた店舗形態の中でのクレーンゲームというものじゃないと難しいでしょうね。今の時代はリスクの分散が基本です。

最近のメーカ直営の大型店舗も大体の方向性が定まってきたのか、ショッピングモール内に店舗を作り、メダルコーナーは高齢者をメインに、クレーンゲームや子供向けの遊技機をファミリー層に向けて設置している所が増えてきています。

また、店舗内にクレープやお菓子などの軽食を購入できるところも増えています。

明らかにゲーム以外の部分での収入を考えています。今後はさらにさまざまな要素の混ざり合った複合的な施設へと移行していくのではないでしょうか。

そしてゲームをメインとした店舗は東京の秋葉原や大阪の日本橋のような場所に集中させていく流れになっています。

なのでクレーンゲームの専門店をやるくらいならそのスペースを活かして…

「プリパラ」や「アイカツ」といった子供向けゲームを置きながら、「遊戯王」などのトレーディングカードゲームを販売する駄菓子屋…なんてどうでしょうか。

今後の時代の流れを考えて出来るだけ扱う商材を分散してリスクを減らす方向に持っていくのがベターなのかなと。

私だと…誰かが出資してくれればやってみても面白そうかなとは思いますが、どう考えても私一人が食べていくのでやっとな感じです。

プラスして「ネット通販」なんかもやれば少しは足しになるかも。そして更に…ここまでくれば本当に「何でも屋」になってしまいますね。

終わりに

久しぶりに長い文章を書いたので、かなり変な内容になってしまいましたが結構楽しかったので良しとします。そして許してください。

この先の人生において私がゲームセンターに勤めることは恐らく一生ないと思うので、軽い冗談ととらえて頂ければ幸いです。

でも、正直2000年あたりの時点で個人的に「ゲーセンって先は暗いよな…」とぼんやりとですが考えていました。

やっぱり今の時代はソーシャルゲームが全盛なので、しっかりとしたアイデアがなければゲームセンターの運営は今後も更に難しくなっていくと思われます。

普段まったく行かないゲームセンターですが、やはり無くなるのは寂しいです。

ゲームセンターの経営者さん。時代の荒波に負けずにがんばってくださいね。



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日本の片隅で音楽を作るDTMerです。 座右の銘は「継続は力なり」、「なるべく諦めない」 ブログでは音楽制作の記事を中心に興味のあることを書いています。
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